厭世百合日記

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『2DK、Gペン、目覚まし時計。』 ストーリーが面白く仕上がっており、サクサク読めてしまう一冊

こんにちは、関空はるかです。

百合姫でもおなじみの『2DK、Gペン、目覚まし時計。』というコミックを買ってみました。

この本、前々から気になってはいたものの、多分私の嗜好とはちょっと違うんだろうなあと思って読んでこなかったんですが、あまりにも有名な一冊なのでそろそろ買って読んでみようと思ったわけです。

結果、結構満足度の高い作品だったので今回ご紹介します。

あらすじ

この作品は、九州から上京してきたバリバリのキャリアウーマンで職場のみんなから慕われている香月奈々美が、漫画家を志しているもののなかなか成功せずにだら~っと過ごしている藤村かえでとひょんなことから始まった共同生活を描いた作品です。

共同生活と言っても基本的に稼ぎも家事もすべて奈々美が担当していて、かえでの方は結構マイペース。

一見釣り合いが全く取れていないようで、なんだかんだ世話好きの奈々美はこの共同生活を気に入っている様子です。

一方でかえでの方も奈々美にいつまでも頼りたくないという気持ちを持っており、自分なりの方法で努力しています。

そんな中、奈々美は九州にいる、結婚まで考えていた遠距離恋愛中の彼氏と破局してしまいます。

失意の彼女を支えたのは同居人のかえでの存在でした。

かえでと仕事が、奈々美にとっての生き甲斐となるのです。

しかし、かえではようやく自分の連載を持つことができ、忙しい様子。

段々と自分の元からかえでが離れていく感覚を覚える奈々美と、自分の夢を追い続けるかえで。

二人の共同生活がこうして少しずつ変わろうとするのでした。

社会人百合としては程よい距離感と描写

いきなりであれなんですが、この作品のような社会人の百合ってそんなに積極的に読もうとは思わなかったんですよね。

私の好みは幼馴染の女子高生同士の相思相愛モノであると。

社会人の百合はどうもドロっとしていて、悪くいうと絵面がキツそうだなあという偏見があったのです。そもそも私の好みが小学生~高校生という致命的なエラーがあるんだが。

でもこの作品ってそんなにガッツリ百合の描写があるわけでもなく、かと言ってまったり日常パートオンリーでだらけるわけでもなく、結構メリハリがあって読みやすい。

OLである主人公の香月を中心に物語が進んでいくんですが、そのストーリー構成は大きく分けると、OLとしてオフィスで仕事に打ち込む様子を描いたパートと、漫画家のかえでとの共同生活を描いたパートとに分けることが出来ます。

評価できる点としてはどちらもおざなりにしていないところでしょうか。

この手の作品は普通、共同生活パート、すなわち百合の部分に重きを置くあまりに他パートの部分がおざなりになってしまって結果的にダレてしまう。

でもこの作品は、むしろOLパートの方を重点的に描かれている印象を感じます。

奈々美の職場での立場だったり、周りの人達との交流だったりが結構深く掘り下げられていて、こちらのほうも楽しみながら読めてしまいます。

百合要素を取り除いても、「香月奈々美の物語」として十分機能するんじゃないかと感じさせるくらいです。

もう一つ、奈々美とかえで、互いが互いなりの方法で支え合っている描写もとてもいい。

むしろこれに関してはかえでから奈々美への気遣いと言うか、思いやりというか、とにかくそういった行動がとても味があると思うんです。

ギャップ萌えに近い感じ?

失恋した奈々美を不器用ながら励ます様子だったり、執筆作業中に自分から奈々美との交流をシャットアウトしたり、かえでの隠れた魅力が垣間見えるシーンを見るたびに、「ああ、奈々美はこういった姿に惹かれていったのかな」と納得します。

直接互いの気持ちを表に出さなくても、こういった形で表現していくのも百合としてはアリじゃないかと思います。

まとめ

そんなに百合っぽくない、だからこそこの場合はいい作品なのかも知れません。

とにかく、さっぱりとした作品が読みたい人にはおすすめです。

社会人百合を読んだことない人にもかなりオススメの一冊!