厭世百合日記

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きんモザの映画がしみじみと心にくる名作だった

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ちまたでは今、ごちうさの映画が上映されていますね。

私も公開初日に見に行ってきましたが、想像以上に癒される逸品でした。

ごちうさの良さってキャラの個性がすべて”可愛らしさ”という形で全面に出ていることなんですけど、映画ではその良さが500%くらいマシマシになって帰ってきた感じ。

もうこれ2週目も見なければなと。

 

ところで、ごちうさの映画公開日が11月11日だったんですが、このほぼ一年前が「きんいろモザイク Pretty Days」つまりきんモザの上映日でした。

 

ごちうさの映画が公開された今、久しぶりに視聴してみたらあの時とはまた違った発見というか、1年前とは違った視点で見ることが出来て、結構感動したんですよね。

これは日常系アニメの映画の中では結構自分の中での評価高いぞと。

というわけでほぼ1年越しの感想となりますがどうぞ最後までお付き合いください・・・

あ、ストーリーの流れなんか結構ガッツリ書いてしまいますが、この映画そんなにストーリーそのものが大事なわけではないので、まだ映画を見てないよって人でも参考になると思います。

あらすじ

「しのと私は中学からの友達。だけど・・・」

学校祭が近づき、しのたちがその準備に追われているある日、綾は自分がしのにとって大事な友だちでは無いんじゃないかと思ってしまいます。

「陽子のように昔からの幼馴染でもなければ、アリスやカレンのように金髪でも無いし・・・」と。

その日の放課後、しのの仕事を手伝おうといつものメンバーでしのの家に押しかけます。

そこで待っていたのは勇の高校の制服を着たカレンと、しのの中学時代のの制服を来たアリスでした。

綾はカレンとアリスが来ている制服を見て、自身の中学時代を思い出し、センチメンタルな気分に。

綾がそのことを陽子に言うと、カレンとアリスはしのがどうやって今の高校に合格したのか気になると言い出します。

そして陽子の口から語られるのが、しの、陽子、そして綾の3人が協力しあって高校受験に挑んだ思い出話でした。

温かい友情ストーリー

この映画は、しの達3人の中学時代の回想がメインとなっていますが、受験という大きな試練を3人の友情で乗り越えるまでの一連の過程がとても温かいです。

 

その友情が深まるきっかけと言いますか、この回想話の動き出しというのがこのシーンです。

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これは3人がもえぎ高校、後に3人が通うことになる高校ですが、その学校見学の帰りのこと。

3人とも結構気に入ったらしく、特にしのは烏丸先生と打ち解けたこともあるのか、もえぎ高校を第一志望にすると宣言します。

それを聞いた陽子もここにしようと便乗。

しかし、二人の成績ではなかなか厳しいみたいで、綾に勉強を教えてくれとお願いするんです。

綾は、こことは別のお嬢様学校を第一志望にするみたいですが、2人の目標のための協力することにしました。

このカットは3人の決意を祝福するかのように空にかかった虹を眺めているところ。

綾お得意の空気読めない発言も健在です。いや本当に大好き。

あ、ちなみに夏休み前のことですねこれ。

 

さて、こうして始まった3人の共同戦線ですが、そう上手く行くものではありません。

この辺は本当に努力のシーンが多いですね。

地道だけどコツコツと積み重ねていきます。

特に印象的だったのがこのシーン。

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しのの真剣な表情も意外と貴重・・・なんて言ったら失礼ですが。

でも本当にこのあたりのしのの努力は涙ぐましいというか、とても一途なんですよ。

どんなに上手く行かなくても絶対に諦めない、そんな思いがスクリーン越しにも伝わってきます。

本編ではカットされてしまいましたが、ブルーレイの特典で付いてきた絵コンテには、しのが家へ帰ってもずっとしょんぼりしているシーン、いさ姉が心配そうにしのを見つめるシーン、そしてささやかな励ましをするシーンなど、私も「がんばれ!!」といいたくなるようなところも。

こういう一途な努力を全力でフォローする描写、本当に大好きなんですよ!

いや~、本当に優しい世界。

こういうところも見ていてほっこりするところです。

綾の熱のこもった指導、陽子のポジティブな励まし、そしていさ姉の裏方フォロー。

普段のきんモザとは一味違った、でもすごくありそうな描写だと思いませんか。

そして作中一番の迷言(?)が出たのもこのシーン。

 

さて、いよいよ盛り上がってくるところです。

ここからの主役はしの・・・もそうなんですが私は綾に注目して観てみました。

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水蓮女学院の合格発表の帰り道。

綾はちょっと浮かない顔付きで戻ってきます。

でも実は、綾は水蓮女学院に合格していました。

手離しに喜ぶしのと陽子ですが、その目には涙が。

もう一緒の学校に通えるのもあと少しなんだと、別れが急に現実味を帯びてきたために出てきた涙でした。

ところでこの綾の表情、最初はフェイクかなと思ったんですが、どうも意味がありそうじゃないですか?

そう、綾も綾で本当は離れ離れになるのが寂しかったんですよね。

実は回想冒頭に、綾がしのと陽子に自分の志望校を伝えるシーンにも同じような表情を浮かべているんです。

既に夏の段階からこの運命を予感し、自分の中で葛藤していました。

 

そしてもえぎ高校の合格発表日。

しのと陽子と綾(一応出願していたので受験しました)は雪の積もる中、自分の目でその結果を確認します。

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もうこの一瞬のために彼女たちの努力を見守ってきたって感じですよね。

実に報われたシーン!(自分は何もしてないんですけど)

回想話だから結末はわかっている、わかっているんですがやっぱり見たかった。

番号を見つけてからの晴れやかなBGMの入りといい、涙なしには見られません。

でもこれでしの・陽子と綾の道は分かれていくことが決定的になりました。

ここまで2人の願いを導いていった綾ですが、どうやらまだ心残りがあるみたいです。

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水蓮女学院の制服採寸をやっている場面でしょうか。

綾のお母さんと、採寸担当の人らしき人と一緒にいます。

夢に見た第一志望の制服・・・しかし袖を通しても、心の中にあるもやもやした気分が晴れることはありません。

そして意を決したように振り返って、

「あの、お母さん!」

この場面は、綾がはじめてわがままというか自分の本当の気持ちを表に出すところですね。

これは後の場面のセリフにもつながってくるんですが、綾はいつの間にかしのと陽子を見守る立場にいることを楽しいと感じていたんです。

だからこそこれから先もずっと2人のそばにいたいと強く思ったのでしょう。

 

そして迎えたもえぎ高校の入学式。

しのと陽子の2人だけの登校です。

桜が咲き誇る中、2人は校門に向かって歩いていきますが・・・

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そう、彼女はやってくる!

このシーンを待っていました!!

結末を知っているからこそアツい場面です。

綾はついに2人の元へたどり着き、そして言います。

「2人のこと、放っておけないしね!」

ここで綾は2人に直接自分の気持ちを伝えます。

もちろんしのと陽子も大喜びで、今度は3人で校門を潜っていくのでした・・・

このシーンは回想の中でもクライマックスの場面です。

春っぽいBGM(多分この作品のメインBGM)が流れると同時に綾が自分の選んだ道へと駆け出していく一連の演出は本当に感動モノ。

 ぜひこのシーンは映像として見て欲しい、作中一番の見せ場です。

回想に隠された物語の核心

さて、この作品のなかでとても印象に残っているシーンがあります。

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それはもえぎ高校の合格発表の日、しの達3人をはじめ多くの受験生が掲示板の前に集まっている様子を遠目で眺めている久世橋先生に向けて発した烏丸先生の言葉。

受かった子もいれば落ちた子もいるから、どんな顔をしていればいいのかわからないという久世橋先生に、烏丸先生はこう返します。

 「それでも、そんな笑顔も涙も全部、あの子達の青春の1ページなんですよね。」

これ、本当にいいこと言うなあって思いませんか!?

見れば見るほど好きになるセリフです。

そしてこれこそ、冒頭の綾の悩みに対する答えなのです。

綾としのはこの受験勉強という思い出の中で、ある時には楽しい経験、またあるときにはつらい経験をしてきたはずです。

その経験は青春の1ページとして残り、そのページにはきっとしのと陽子と綾の3人が刻まれています。

それだけでもうみんな大事な友達といえるのではないでしょうか。

まとめ

こうしてみると、きんモザの映画は友情がテーマだったと言えるんじゃないでしょうか。

縁あってこの映画結構劇場で見る機会があって、その勢いでブルーレイまで手を出してしまいましたが、結構この作品って噛めば噛むほど味が出るといいますか、視点を変えるだけで新しい発見が多々ありますね。

最初に見た時は「あややかわいい!!!!!!」でおしまいだったのに・・・

公開当時は高校生だったので、その時の思い出と共に結構くるものがありました。

もう大学生なのかと現実を再認識させられる事になったのは不本意ですが、たった50分の間に、そういう、いろんなことを考えながら楽しめました。

そう、映画は50分なんですがその中でも回想シーンはほぼ20分、つまり半分もありません。

後ろの文化祭本番の場面もかなり好きなところなので、そちらも機会があれば取り上げたいなと思います。

 

やっぱり日常系といえども、明確なテーマだったり試練だったりが設定されていて、それに向かってみんなで力を合わせるってストーリー構成が一番楽しめますね。

王道っちゃ王道ですが。

それは私が好きなけいおん然り今回のきんモザ映画然り。

試練は友情を篤くする。

それがきんモザ映画で私がしみじみ感じだことでした。