厭世百合日記

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叶わぬ百合が、動き始める『たとえとどかぬ糸だとしても』2巻

ずいぶんと遅くなりましたが、『たとえとどかぬ糸だとしても』の2巻が発売されていたので購入しました。

1巻がかなり引き込まれる内容だったので続編がとても楽しみだったのですが、期待通り、2巻も楽しく読みことが出来る内容でした。

こういう作品ってやっぱり百合の王道って感じなんですけど、それだけに作品の個性が問われると思うんです。

あらすじや前巻のみどころなどはこちらから

yuri-nikki.hatenablog.com

みどころ

前巻で薫瑠(兄の嫁さん)との恋を報われないものだと思い知らされたウタが、今回は自分から距離を取って気持ちの整理をつけるんですけど、その過程にはやっぱり友達のクロちゃんの存在が欠かせませんね。

前巻がウタについてのお話だとするなら今回はクロちゃんがメイン。

クロちゃんって結構ウタに毒づいたり、人の恋愛話は面白いと半分茶化したりと、そういうポジションなのかなーって思って読んでたら、意外な一面が出てきました。

要するに自分のことを棚にあげていたわけだ・・・。

新キャラのみや美との関係を模索する姿を見ていくと、前巻とはまた違ったクロちゃんのキャラが垣間見えます。

そんな中でクロちゃんが出した答えってのはやっぱり彼女らしい。

今後の変化に注目したところです。

 

それともう一つ大事なポイントとしては薫瑠さんと怜一(ウタの兄)との関係の変化。

前巻ではウタちゃんが薫瑠さんに対してよそよそしいからと薫瑠さんは色んな方法でウタちゃんと打ち解けようとしてきました。

ウタちゃんとしてもこの態度には自分の気持ちとの駆け引きの結果だし、もちろん薫瑠さんに他意はないんですけど、これが思わぬ方向に進んでいくわけです。

作中を通しても怜一はなにか物を言いたげな雰囲気というか思わせぶりな挙動です。

こうした中で迎えたラストの場面は、まさにウタと薫瑠の行動が裏目に出てしまった結果ではないでしょうか。

これほんとヒヤヒヤする結末・・・。

 

総じて2巻はクロちゃんの苦悩と、兄夫婦の変化にフォーカスがあてられていると見えます。

まとめ

1巻のときにも思ったんですけど、この作品は人間関係の変化がとてもうまく描かれていると思います。

人間関係を描くときってのはまずキャラクターがどういった経緯でその行動を取ったのか、とか、その時の心情、どうしてほしいのか?などがないとわかりにくくなってしまいます。

その上で、そのキャラの行動に共感が得られるかどうかが大事です。

いくら脈絡に沿った感情や行動でも、私たち読者が納得しなければそれは消化不良として残ってしまいます。

特に恋愛系の作品の場合この2点を描くのが結構難しいと思うんですけど『たとえとどかぬ糸だとしても』はそこがとても丁寧に描かれていて、私たち読者も追いかけやすい形になっています。

だから記憶に残りやすいし、読後も「もし自分だったらどうする?」と考えることが出来るんですよね。

今回の2巻では、クロちゃんや兄夫婦の悩み・変化が手に取るようにわかり、引き込まれました。

 

と、結構偉そうに綴ってしまって作者さんには頭が上がらないです・・・。ごめんなさい

実際読んでる時はワクワクが止まんなくて、隣りにいた友人に「おいこれすげえぞ!!」って熱心に語ったくらいで・・・。

やっぱり百合は最高だぜ!!!

続編も楽しみにしたいです!