厭世百合日記

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【最新刊レビュー】『エクレア bleue』の注目作家やみどころや感想など

『やがて君になる』5巻と並行して、百合アンソロジーシリーズの最新作『エクレア bleue』も発売されました!

かれこれ3作目となるエクレアですが、今回も豪華な作家陣が織りなす魅力あふれるストーリーが集い、しみじみと堪能できる一冊となりました。

ネタバレを含む項目は後半の方に※ネタバレ注意と付記して掲載するので、まだ読んでいない方は要注意。

「エクレアってなんぞや?」って人は、以下の記事にて『エクレア』シリーズの魅力を紹介していますのでぜひご覧ください。

www.yuri-nikki.com

注目作家

今回も百合界を牽引する作家さんたちが数多く参加しています。

総勢18人の精鋭たちの中でも特に取り上げておきたい作家さんを3人ご紹介します!

中谷鳰さん

言わずと知れた百合界一のスーパースター、『やがて君になる』の作者である中谷鳰さんは『エクレア』一作目から3回連続の参加です。

第一作目では表紙のイラストも担当してらっしゃいましたね。

この人の描くストーリーは、女子高校生の何気ない日常のなかに独特の着眼点を見出して進んでいくので読んでいてとても引き込まれます。

それで、結末が少しほろ苦い。

『やが君』の作風とどことなく似ているのがまた面白いのです。

そんな中谷鳰さん、『エクレア bleue』ではどんなストーリーを贈ってくれるのでしょうか。

未幡さん

今回が『エクレア』シリーズに初めての参加となるのが未幡さんです。

百合姫で大好評連載中の『私の百合はお仕事です!』の作者である未幡さん、どこかコメディチックで明るい作風に定評があります。

あっちの方でもなかなか読んでていい思いをさせていただきました・・・。

あのゆるふわ~としたタッチのイラストはとても好きです。

今回は『エクレア』に参加ということで、一体どんな短編ストーリーが繰り広げられるのでしょうか。

楽しみです。

文尾文さん

文尾文さんも『エクレア』シリーズ初参加の作家さんです。

この人が描いている『私は君を泣かせたい』って作品、個人的に結構気に入っているので今回『エクレア』メンバーに名を連ねているのをみて非常に嬉しく思いました。

この作品、女の子のちょっと悲しげな顔、具体的には目に涙を浮かべた顔であったり何かを訴えたげな表情がめちゃくちゃきれいに描かれていて、思わず見とれてしまうほど。

ぜひ『私は君を泣かせたい』も読んでみてください。

そして今回『エクレア』に寄稿されたストーリーもどこかこの作品の面影を感じるもの。

キャラクターの表情に注目して読みたいところですね。

 

表紙と特典

今回の表紙はU35さんが担当のこと。

これまでの『エクレア』シリーズとは打って変わって、夏の青春をイメージした爽やかな感じですね。

これは手に取りたくなりますわ。

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同時発売された『やが君』5巻とシンパシーを感じる表紙。

アニメイトでは表紙のイラストを使用したブロマイドが配布されまいた。

あと背表紙にイラストが書かれたなんかが入っていた気がする。

2つ並べるとめちゃくちゃ見栄えが良くて、最高。

 

ネタバレ前のまとめ

というわけで今回も一話一話しみじみと心の底から吸収させていただきました。

キャラ一人一人の、ドラマチックで美しいストーリーをこんなにたくさん楽しめるのはこのシリーズだけ。

お気に入りの作者が描く話もあれば、「おっ」と最初にストーリーから引き込まれてその作者が描く他の作品に手を伸ばすこともあるんですよ。

そしてどの話も心に残るものばかり。

充実の一冊です。

というわけで、まだ手に取っていない人は大至急入手することをおすすめします。

また、まだ『エクレア』シリーズを読んだことがない人でもぜひ手にとって見てください。

からなずやその魅力に引き込まれることでしょう。

 

お気に入りストーリーと感想 ※ネタバレ注意

さて、ここからは私個人のお気に入りストーリーのご紹介と、その感想をつらつらと書いていきます。

まだ最新刊を買ってない人は急ぎ、戻るボタンを。

たそがれ時のこと

まず一つ目は、カボちゃさんがお届けする『たそがれ時のこと』というお話です。

舞台は学校の・・・放課後でしょうか?

日直の三柴が今日の出来事を振り返って日誌に書き留めています。

その側、教室の窓により掛かりながらスマホをいじっている女の子。

この二人の物語です。

三柴は体育(バスケ)の時間に同じクラスの山口クンという男の子に見惚れて顔面にボールをぶつけてしまい、それを思い出した傍らの女の子がからかって笑うと、三柴は照れながらも満更でもない様子。

「告白しないの?」と詰め寄る女の子に対して三柴はその意志はないと答え、そのまま帰ってしまいます。

後に残された女の子はどこが物憂げな表情で・・・。

 

このストーリーの見どころは、前半の二人のやり取りと、後半の女の子の「たそがれ時」とで動と静を演出しているところです。

序盤で三柴と話している時の安心しているような表情と、その後に叶わぬ気持ちだと気付かされて一人物思いにふける姿になんだか哀愁を感じませんか。

絶対に言わない・・・ってさ

報われなくていいなんてことが本当にあるわけがない

三柴が去った後、女の子は三柴の言葉をこのように回想しますが、これは今の自分の気持ちと重ねて告げている言葉です。

この後は彼女の寂しげな表情や仕草をイラストで巧みに表現し、静の時間が流れます。

 なんてめんどうなものを抱えてしまったんだろう

最後にそうしめくくって終りを迎えるまでの雰囲気がとても好きです。

個人的に百合の短編ストーリーは、爽やかだけどどこか切ないような雰囲気のものが好みなので、かなり引き込まれました。

この後彼女を待ち受けるであろう大きな悩み、試練など。

その先にあるのはやはりバットエンドか、それとも・・・。

結末が見えない「めんどうなもの」に対して彼女はどのように向き合ってくのでしょうか。

恋色ドロップ

さて、次はヒロイチさんの『恋色ドロップ』という話。

仲良しのやっこが持ってきた「惚れ薬」なる飴を通して展開されるストーリーはさっきとは打って変わってゆる~いほのぼのとした作風です。

これ初めて読んだ時、心の底から「きたあああああああああああ」って思いましたよね。

私の大好きなゆるい感じの百合!

今まで『エクレア』シリーズには無かったジャンルなのでまさかここで読めるは思わなんだ。

そしてキャラデザ、ストーリーの展開も最高。

底抜けに明るいお騒がせキャラと、それに付き合う常識人タイプという組み合わせはいわば王道なわけですが、それゆえに、かなり最高。

そしてクライマックス、告白する時のやっこの姿も最高。

というのも、こういう展開の一番美味しいところって、普段ははしゃいで相棒を振り回す存在なのに、ここぞという場面ではめちゃくちゃ緊張して、赤面して、そして可愛らしく想いをつたえるところじゃないですか!

もうね、こういうシーン見てると思いますよ。

「死ねる」って。

「ことちゃん

ことちゃんが好き

大好き

お願い

私のことも好きになって」

これ、やっこの告白セリフですけど、なんですかこの破壊力。

「私のことも好きになって」ってなんだよ!!!最高かよ!!!

この一連の中のやっこの乙女モード全開の仕草、表情、このあたりも丁寧に描かれていて、ほんとうに、なんというか、拍手。

このストーリーだけで3時間は死ねました。

 

まとめ

今回は真面目に書こうと思ったんですが、やはり感情には逆らえません。

それはともかく、やっぱり今回も期待通りというか、安定のクオリティーで大満足です。

いろんなジャンルの、属性の、シチュの話があるので本当にお腹いっぱいです。

人によって好きな話、印象に残った話も色々とあると思います。

みなさんはどの話が好きですか?